コーリニアアンテナの調整
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2018年9月17日(月)
三連休というのにパットしない天気が続きます。本当なら山に登って秋の空気を感じているところですがそれもままならず。こんな時は潔く山に行かず先週からはまっている無線用のアンテナ製作に没頭しようと久しぶりに貫徹までしちゃいました。

製作しているコーリニアアンテナですが、同軸ケーブルを何段も重ねていくことで利得を上げていくのですが、簡単なようで精度が悪いと設計周波数にはまらないというハイリスクハイリターンなアンテナです。ギャンブル好きな人にはぴったりかもねというのは冗談!今回製作したのは3種類。移動用として3D2Vをエレメントに144MHZ/SSB用と430MHZ/FM用、それに同軸ケーブル加工の練習を兼ねて5D2Vを使い固定用430MHZ/FM用です。

設計データは「同軸コーリニア研究会」さんが公開する技術資料を基に製作しました。430MHZは固定用が12段、移動用が16段を想定しエレメント長は234mmで、144MHZは5段でSSB仕様なのでエレメント長を703mmで加工しました。上下に接続する位相整合部は430MHZが118mm、144MHZが354mmとしました。

ところで、製作にあたり以下の質問を7K3DIW局へお問い合わせし回答をいただきましたので、参考にしていただければと思います。尚、gmailでの問い合わせ故でしょうか?返答が来ないと思い再メールしましたが既に返答をいただいていたようでした。と言うのも私の方が確認できずご迷惑をお掛けしてしまいました。お許しください。

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・技術資料の見方で、仮に433MHZ中心に検討する場合は433MHZの行で
  段数に該当するエレメント長を切り出せばいいのでしょうか。
  とりあえず234mmで切り出し12段で構成するつもりです。

ANS:234mmで問題ありません。段間の接続部は1-2mmであれば
   共振周波数が430MHzの周波数帯に入ってきます。

・以前公開されていた資料にはマッチング部(シュぺルツトップ?)があったと思いますが、
 最新はマッチング部は必要なしでいいのでしょうか?

ANS:現在は必要ない事が分かっています。製作マニュアルに沿って頂ければ
   所定の性能が確保出来ます。最新情報及び最新のマニュアルは
https://collinear-antenna.weebly.com/
   に掲載しています。

・エレメントを3Dや5Dでエレメント及び位相整合部を組み給電
を5DSFBやFBで接続することは
 は可能でしょうか?それとも同じ5D、3Dで給電?

ANS:給電線はFBケーブル及び太いもので構いません。

・3Dや5Dでエレメントを作りスタブは1.5Dでも可能でしょうか?

ANS:スタブはむしろ細い方が調整しやすいです。


・ 5D2Vで製作した場合、スタブも5D2Vを使うべきでしょうか

 ANS:そうではありません。1.5Dが一番スタブ調整が簡単です。
    スタブが太いと共振点付近では網線一本のヒゲを1mmカットをするしないで
    1.0→1.5に変化します。
    1.5Dならば共振点付近では同軸全体の1mmずつのカットで調整出来ます。

・移動用に144MHZの5段コーリニアを考えていますが
 その場合の寸法は表の通り6段までの寸法で良いのでしょうか?

ANS:144MHzでは6段までかつ144MHz(SSB用ならば)の数字を使用
   頂ければと思います。周波数が低い方へズレた場合は先端の位相整合部の
   カットで調整可能です。
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エレメントの加工も終わりショートの有無を確認しながら必要段数までエレメントと上下に位相整合部をハンダ付けしていきました。残りは1.5D2Vで切り出したスタブを給電線をハンダ付けするだけです。給電線はたまたま押入れの中から大量の5DFBとSFAが出てきたのでUHFは特に使ってみたいと思いハンダ付けしましたが通常の同軸だと柔軟性がありますがFBケーブルになると柔軟性が失われ半田づけも大変ですが給電部に力が加わると3D2Vの芯線が切れそうでひやひやデス。そのこともあって144MHZの給電は通常の5D2Vを給電線にしました。最後にトップの位相給電整合部をショートさせて終了。
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ちょっと出遅れましたが、いつもの神峰山の森へ移動し早速できたばかりの移動用コーリニアアンテナの検証と調整をします。最初は430MHZから計測です。先ずは共振点を確認します。すると、426MHZでSWR3.0がベストでした。想定では435MHZあたりかと思っていたので意外でした。続いては、スタブを調整します。最初は15cm程度で0.5mm切ったところでSWRが10に跳ね上がりました。何で?更に切ってみるとSWR10は変わりません。10ということは、ショートしてるしか考えられませんが何度も確認したのでショートしていないという自信がありました。なのに・・・・更にニッパで切ろうとした瞬間SWRが1.5に急に下がったんです。更にニッパで切り落とす寸前で1.5です。ひょっとしてニッパで切る瞬間に芯線と網線がショートしてるのか?でもスタブをショートさせるなんて書いてなかったけど概ね10cm前後でSWRが最小とは書いていた。すでにスタブは切り刻んで10cmほどになっていたので恐らく製作ミスに違いないとここは潔く諦めます。
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続いて144MHZをセットして共振点を確認します。すると、138MHZ付近であることが分かりました。次にスタブの調整です。最初は25cmから切っていくと徐々にですが共振点がズレて144MHZ付近になりSWRが下がる傾向です。ここは慎重にニッパで切断できる最小の長さできっていきます。そうしていくと共振点144.84MHZでSWRを1.1あたりまで落とせました。使いたいSSB周波数は144.200前後なのでそのあたりのSWRはというと1.2を切っているので今日はこれまでとします。念のためFT-817でSWRをみると全くバーが触れませんでした。それに感覚的にはN/Fが良いのが分かります。
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喜んだのも束の間。ちょっと目を離した隙にファイバーポールが風で倒れ先端がポッキリ折れちゃいました。あ~なんてこったい!時刻は5時をまわり周囲は暗くなっていたので今日はここまで。144MHZは一発で実用域に仕上げることができましたが430MHZは悔しいかな痛恨の製作ミス。やはり給電線を5DFBにしたからかな?次は安全パイで5D2Vにしようかなと思いながら帰途に着きました。
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今回は調整だけでしたので、コーリニアの実力を確認することができませんでしたが「コーリニア研究会」さんの資料にも記述がありましたがN/Fの良さが耳の良さに繋がっているというのはなんとなく頷けました。次週は、430MHZの固定と移動用を仕上げることにします。体力あるかな?



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by mido811 | 2018-09-17 21:52 | アマチュア無線 | Comments(6)
Commented by 7K3DIW at 2018-09-18 20:59 x
こんばんは
430MHzに限らず段数が多くなるとスタブは非常に短くなります。手元の430MHz16段、26段はスタブ長は5mm以下程度です。
スタブ長が分からないときは一旦ほぼ0mmになるまで切り込むとスタブカットの傾向が分かります。
ついさっきまで425MHzだったのが突然435MHzで同調したりします。
それから事情により「同軸コリニアアンテナ研究会」URLが変更になりました。
https://collinear-antenna.weebly.com/
です。宜しくお願いします。
Commented by mido811 at 2018-09-19 00:45
7K3DIWさん、こんばんは。
スタブ長についての情報有難うございました。なるほど~これは経験しないと分かりませんね。
ただ、昨日の430MHZ用はスタブがショートすればSWRが落ちるというのは明らかに欠陥かと思います。
先程、給電線を一旦外し、ついでにエレメントもマストの関係で15段に減らしました。
上部の位相整合部の先端は、周波数が低かったことを考えニッパで網線が切れるようにハンダメッキしていないものに付け替えました。
後は、スタブを1.5Dから2.5Dに変更してみようかなと思っています。

ところで、エレメント間のつなぎの部分の処理は皆さんどうされているのでしょうか?
割り箸や竹ヒゴで挟んで紐でぐるぐる巻きにされているのを見かけます。
私は、最後にアクリル系ボンドで固めるようかなと考えています。

次回の休日には430MHZ用の調整に入りたいと思います。
また、ご相談すると思いますがご支援よろしくお願いします。
標高の高い山頂でQRVしたらと思うとなんかワクワクしてきます。
Commented by 7K3DIW at 2018-09-19 21:46 x
midoさん
スタブは太くすると調整が難しくなります。1.5Dで良いと思います。
エレメント間は最初はブチル系テーブ&熱収縮でいかがでしょうか?
または、
https://blog.goo.ne.jp/diw/e/64583dbbb76816f27ab5d1fafc9dbe9a
のようなアクリルまたは塩ビパイプを接着するのですが、接着せずに通すだけでも段間の保護、強化は可能です。これがお勧めです。
本来の調整手順は段間の強化処理→スタブ調整が手順です。
逆のスタブ調整後の段間強化では接着剤の影響で周波数がずれるだけなら良いですが、最悪は同調しなくなります。
ある程度調整、製作に慣れてからの接着剤使用が良いと思います。

ところで同軸コリニアでの
2015年8月の長い周期のQSBを伴った交信は忘れていません。
https://fmmido.exblog.jp/24351863/
あの日はQRPで1時間にも満たなかったのですが半径250km圏内の各地1,2,3,9,0と交信出来ました。
ぜひ同軸コリニアが出来たら実践投入して下さい。
同軸コリニア同士での交信を楽しみにしています。
Commented by mido811 at 2018-09-21 00:40
7K3DIWさん、こんばんは。
前回に続きアドバイスをいただき有難うございます。
やはりスタブは1.5Dに戻します。
その代わり、調子のって2.5Dでも製作することにしました。というか430MHZ用ですが切り出しをほぼ終えました。(笑)
3Dでも多段になるとそれなりの重量になりますので山へ登ることを考えると2.5Dでの製作はやってみる価値ありかと思います。

またエレメント間の処理ですが、仰るとおり熱収縮にテープで対処しようと考えています。ただ、2.5D辺りになると芯線がポッキリいく
確率が高くなるのでご紹介いただいた樹脂かアクリルパイプでカバーした方がいいでしょうね。ボンドで固めるのは高い周波数ほど
影響がありそうですから今回は止めときます。

それから、給電線は皆さんどうされていますか?給電線を短くして延長ケーブルを繋ぐのかそれとも数mの給電線を繋げられているのか。
確か延長ケーブルで繋ぐとSWR?周波数?が変化すると聞いたような。この辺りもおしえていただければと思います。

ところで、初めて7K3DIWさんと交信したことは、私も鮮明に覚えています。確か432.860MHZでしたよね。
長いQSBを伴いながらでしたが、UHFでもQSBがそれも長波のような長いスパンでした。
乗鞍岳というのを聞いて更に興奮しましたね。だって、百名山それも3000m峰ですから
コーリニア同士でQSOできればいいですね。その日が来るのを楽しみにしております。

de JF3KLH
Commented by 7K3DIW at 2018-09-22 23:12 x
midoさん
>確か延長ケーブルで繋ぐとSWR?周波数?が変化すると聞いたような。
給電用の同軸ケーブルが長くなると減衰が大きくなります。
減衰が大きくなると反射波も減衰してSWRも低くなります。
同軸ケーブル長でSWRも変化します。1/2λxN長ならば給電点のRsが現れSWRは変化しません。
(上記は豆知識程度の内容です。)
とはいえアンテナは使用周波数で強く共振させることが一番大切で、共振させれば結果的にSWRが低くなります。
調整さえうまくいけば同軸長でSWRは殆ど暴れません。

ところで私は山岳移動用の同軸ケーブルは430MHzで3mの3DFBまたは5mの5DFBを使っています。
給電線を短く1/2λとして移動場所に応じて同軸ケーブル長を変えています。
では
Commented by mido811 at 2018-09-23 21:39
7K3DIWさん、こんばんは。
給電線ですが5DFBに無理くりハンダ付けして先程検証いたしました。

144MHZは前回同様の結果でしたが430MHZは惨敗です。やはり修行が足らないようです。(笑)


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