2012年12月2日(日) 今年も遂にこの日が来ました。 2012年一万人の第九本番です。 天候はまずまずながら気温はぐっと冷え込む朝をむかえ 最寄り駅「大阪城公園駅」や「京橋駅」からは人の波が 目指す大阪城ホールに呑み込まれていきます。 開場に到着するまでに、あちらこちらでこんな風景を目にします。 このエリアに入ると、一時的であれ嫌なことを忘れてしまうのです。 そして、ふだんは笑わない人も笑顔になります。 それが「一万人の第九」です。 予定では8:45開場、9:00集合です。 そろそろ入場しようと階段を上がると人だかりができていました。 30周年の看板を前にしての記念撮影でした。 9:30からは座席の最終チェックが始まります。 空席はテレビ的に見栄えが悪いので席を詰めて空席を埋める作業です。 時としてスタンドからアリーナへ移動なんてことも起こります。(特に女性パート) でも、その前に関係者が昨日のアクシデントのお詫びをしていました。 このBLOG見てたんかな? 発声練習に入る前に30周年の演出としてペンライトを持って”30TH”という文字を 作るため関係者から説明がありましたが該当者から「説明が聞き取れない」とか 「ペンライトを点けるタイミングは」とか「ペンライトの持ち方は」とか質問が飛び 最後に「袋にペンライトが入ってません」とう質問がオチになって爆笑。 人に何かを伝えるって難しいですね。 ついでに言うと、私だけかもしれないが例年と比べ音の遅延がひどいように感じた。 昨今ではネットでも遅延を直しリモートでセッションできる時代なのに(NTT西日本開発のNETルータとか) なぜか正面にいながらマイクでしゃべる内容が聞き取れないとか・・・ 音響設備を変えました?それともSEさんが変った? さて、席の移動が終わると発声練習の予定でしたが リハの課題があり、早々に第九の練習から入り続いてゲスト曲の練習です。 実はアンコール曲として公然の秘密とされていた「世界に一つだけの花」については 「大いに盛り上がりましょう」とだけ言われ程なく終了。 10時過ぎにようやく休憩になりました。 みなさん脱兎の如く目指すは「トイレ」です。 特にご婦人方は、一歩出遅れると大変なことになりますから真剣です。 失礼ですが競馬中継を彷彿させるように「各馬一斉にゲートをスタートしました」と聞こえてきそうです。 万九には大きな休憩が2回あり、この休憩で食事をとられる方も大勢です。 たなみに、私は軽くサンドイッチなどを食べ本番前にお弁当を食べるのが通例になっています。 特に飲料水は場内でも販売してますが乾燥が激しいのでお茶(500ml)2本と 熱々のお茶を水筒に入れて持っていきます。 休憩後は、本番同様のリハーサル、通称ゲネプロが始まります。 一部、二部構成で、一部はゲストの歌が披露されゲストとの合唱もあります。 今回のプログラムは、鐘の音とともにペンライトで灯った30THを前に MC小倉智明さんが登場しスクリーンには練習風景がフラッシュバックするかのように 映し出されスタートします。ちなみに小倉さんは12年目の今回で万九を卒業されます。 続いて東北開場の平原綾香さんが第九第三楽章をモチーフにして 作った「LOVESTORY 交響曲第9番 第3楽章」を披露。 ベースは岡田治郎さん、ピアノは坂本昌之さんに代わって扇谷研人さんです。 ピアノの旋律が変わった感じだったので新たに編曲したのかと思ったらそのままでした。 やはり奏者が変れば雰囲気もガラリと変るんですね。 個人的には扇谷さんのピアノの方が好きですね。 「平原綾香 LOVESTORY 交響曲第9番 第3楽章」 そして、個人的にも一度聴きたかったピアニストの辻井伸行さんが登場。 あのヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールの決勝戦で演奏した ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番 第3楽章」の演奏です。 リハとはいえ心に響くものを感じ歳のせいもあってか涙が溢れそうになりました。 素人の戯言ですが、私には彼のピアノの音が立ってる(ボケた写真でなくピントがドンピシャ あった写真のように)ように聞こえてきます。 容姿は小柄で成人では背が低い方でしょう、まして指も長い方でもない。 だから決してテクニカルな問題ではなく彼が持つパワー(オーラではない)があの音を作っているのだと思う。 昨年、佐賀市で彼の演奏会がありチケットを手に入れようとしたが一日で完売。 聞きたくなるのは当然だろう。 「辻井伸行 2009 Cliburn Competition FINAL CONCERT ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第二番 第三楽章」 リハから鳥肌たってどうするの?ですが・・・ 続いては森山良子さんが登場。 辻井さんと変らぬ身長で小柄な方ですが、どこかあの伸びのある高音がでるのでしょう。 名曲「なだそうそう」そして、合唱曲「家族写真」を披露されました。 個人的にはアルバムの編曲の方が好みかなと思いました。 でも、聡明な方でいつも笑顔を絶やさない叔母様って感じでした。 森山良子「涙そうそう」(from 『Concert Tour2007-2008』) この後は、アンコール曲として「世界に一つだけの花」になるかと思いきや 今更ですが、演出上のサプライズということでお楽しみ~だって、 みんな判ってるのにね。あら不思議、”ますだおかだ”のスベリギャグのようにドン引きです。 本番では予定通り槇原敬之、マッキーが登場するんですが・・ 「2009年一万人の第九 槇原敬之 世界に一つだけの花」 15分の休憩を挟み第九に移ります。 第一楽章の出だしは悪かったように思いますが・・・ お気に入り第二楽章はティンパニーのお兄さんが無法末の一生の暴れ太鼓の如く 派手に叩きまくってくれて感激~。第二楽章はクラシックのロックだと勝手に思っている私。 魂入れてかかってこんかい! 第三楽章は、優しく奏でられると眠ってしまう危険箇所でもあります。 さて、第四楽章ではバスソロで始まる手前の演奏を聞くと何度もウルウルきてしまう。 特に今年は、3月まで福岡で単身赴任し4月には大阪に戻りフル回転で走り抜け それでも病気も怪我もせず、ましてや休むことなく働き続けの日々が走馬灯のように駆け巡るのであります。 家族に言うでもなく自分だけがそんな自分を密かに褒めてやる瞬間、私にとってそれがこのメロディなんです。 歌い終えた佐渡さんの総評は、昨日より相当改善され合格点と評価してもらえたようです。 しかし、テノールは出だしのDの最後で走る傾向があるので焦らないようにと注意を受けました。 そうそう大事なことを忘れてました。第九のソリストですが ソプラノは昨年に続き横山恵子さん、メゾ・ソプラノはお初の谷口睦美さん テノールは昨年に続き西村悟さん、バスは久々に帰ってきたキュウちゃんことキュウ・ウォン・ハンさんです。 無事にゲネプロが終了。 時刻は既に13:30を廻っています。 本番の14:45まで休憩ですが、その間に観客が入ってこられます。 コンビニで購入した390円弁当とサンドイッチを口にして一息つきます。 その後、トイレを済ませ館内の探検です。 廊下では記念写真を撮る人、グループで再会する人、様々ですが やはり多いのが、記念撮影ですかね。特に女性は、この日ばかりはお姫様ですからね(失礼しました!) 休憩終了。 寝ても醒めてもこれで最後です。 今日は立ち見が出るほどの満員御礼。 15:00本番開始、リハ以上にテキパキと進行されていきます。 第一部では鐘の音とともに”30TH”の文字がうまく灯り 東北会場とも中継が途切れることなく平原さんを紹介し歌が始まりました。 そして、タキシードに身を包んだ辻井さんが登場。 演奏に入る瞬間、会場は一瞬にして息を呑むほど凛とした静寂が生まれ 程よい緊張を感じながら演奏が始まりました。 演奏が終わった瞬間、もう割れんばかりの拍手、拍手、拍手 拍手が延々続きます。アンコールを期待してではなく演奏への謝辞に代わる拍手です。 この演奏をリハ含め2回聞き8,000円以上は元を取ったはず。(ちょっと下品?) 興奮が続く中、森山良子さんが真っ赤なドレスで登場されました。 「なだそうそう」と合唱曲「家族写真」を披露されました。 そしてお待ちかねアンコールと称して贅沢なことに辻井さんが「世界に一つだけの花」の 前奏を弾き、ステージ中央からマッキーが登場。 判ってはいたというもののキャーという歓声が響き歌が始まりました。 これも合唱するはずだったはずがどっか飛んでいって、みんな立ち上がってリズムを刻みます。 振り返れば、2009年に槇原さんが登場しそれまでの万九のスタイルを いい意味でブチ壊し進化させた功労者でもあります。 今まで老若男女が立ち上がって歌うことなんてなかった。 ただただお行儀良く歌っているスタイルが続いてたから・・・ 30分の休憩を挟んで第二部が始まります。 皆さん、先ずはトイレに駆け込み男性はシンボルの蝶ネクタイを直すのに 時間を取られトイレに行列ができるんです。男もお洒落なんですよ。 そして遂に第九交響曲第一楽章が鳴り響く。 第四楽章まで来ると緊張が体に走る。 テノールの出だしも走ることなく落ち着いて難関クリア。 フーガもタイミングのズレを克服しシンクロしているのが聞き取れた。 本当に最後の最後、佐渡さんのタクトもフロイデ・シェーネルを味わうかのように ゆっくりとそして大きく振って、空気を溜め込んでゲッテル・フンケンを繰り返す。 ティンパニーとシンバルは狂喜乱舞し叩きまくりで終了。 喝采とブラボーが沸くように会場を響かせ延々と拍手が続き ゲストと佐渡さん、今回卒業の小倉さん、レッスンをしていただいた先生方は 何度もステージに登場し拍手が鳴り止まない。 やはり稀にみるステージだったに違いない。 最後は恒例の蛍の光を合唱。 今年の「一万人の第九」は無事終了。 互いに興奮醒めぬまま「来年また会いましょう」を合言葉に挨拶を交わし 今日一日をお互いに労うのであった。 外へ出ると今朝とは違い傘の花が広がっていた。 次は打上げ、打上げ 「まめだ」へGO! 【一万人の第九放送予定】 地上波 12月24日(月)15:55 ~ 16:53 TBS系列8局ネット BS放送 12月29日(土)22:00 ~ 22:54 BS-TBS
by mido811
| 2012-12-03 16:35
| 一万人の第九
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Comments(16)
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テリー
at 2012-12-03 17:15
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ブログの更新を楽しみに待っておりました。実は、私も、書いているんですが、こちらのブログの記事の充実度合には、足元にも、及びません。きのうの、興奮がよみがえりました。ありがとうございました。
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クミ
at 2012-12-03 18:58
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本番お疲れ様でした
楽しかったですよね 親子で参加したので MBSのカメラマンさんに会場前で写真を撮ってもらいました 私も去年と比べてズレが気になり凄く歌いづらかったです 席から佐渡さんの式がよく見えなくて(後ろ姿のため)不安げに歌ってしまいました 今年は体を壊し点滴の毎日で本当に参加出来たのが奇跡でした 来年からは治療に専念するため娘との第九は最後になります 30周年の節目に参加できて良かった 幸せでした これからもブログ楽しみにしてます
こんにちは。 アメリカから: 私は辻井伸行くんのファンです。
Please forgive me for not being able to write in Japanese. This sounds like a very massive and impressive production. Congratulations! We don't have such a concert in my country. I am envious.
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nobkon2n at 2012-12-04 18:51
midoさん お疲れ様でした。本番は良かったですね!!やっと一安心
まめだの打ち上げは如何でしたか?さぞかしビールがうまかったでしょう。翌日のブログ完璧ですね。さすがに年休の成果ですね!こちらの打ち上げは最高でしたよ!! 幹事の演出が上手で物凄い盛り上がりでした。まずはビンゴゲームで興奮そしてバースデイソングに始まりクリスマスソングそして第九の大合唱、楽しい打ち上げで今迄で一番かな!!ちなみにビンゴゲームでは夫婦同時にビンゴで豪華景品をゲット 来年はきっとご一緒しましょう。 サットンでした。
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ヨシダ
at 2012-12-04 22:56
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midoさん、お会いできなかったです。通路に出て周囲を見ていましたが、会場で昔の教え子に会って感動的でした。26年ぶりです。昔学校の先生してまして。1万人の第九に参加して12回。毎年感動があります。森山良子さんの家族写真涙が止まりません。辻井さんのピアノの凄さで涙がでました。来年も宜しくお願いします。
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kojikoji0126 at 2012-12-05 07:54
お疲れ様でした。テレビ見させてもらいます。みどさんが映ってるかも
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KOBE_M
at 2012-12-05 15:34
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こんにちは。はじめまして。
私も今年で2度目の参加なのですが、第九で検索してこちらに来ました。奇麗な画像で当日の雰囲気がよく伝わってると思いながら、やはり聞かずににはいられなくてコメントします。 なぜ、場内で撮影できたんですか? MBSの関係者でもなく、一出演者のあなたが撮影することは 禁止されていたはずでは? わたしも記念に撮影したかったけれど、がまんしました。 こうして堂々とブログにアップされていて、それにふれるコメントもないのは、何かあるんですか? 素朴に不思議だったので。
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mido811 at 2012-12-05 22:39
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mido811 at 2012-12-05 22:44
クミさん
会場でお会いしたかったなぁ! でも30周年の節目に娘さんと出演ができて良かったですね。 でも、レッスンに参加できたということは回復に向っている証拠。 しっかり治療に専念して来年お会いできたらと願っています。 これからもよろしくです。
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mido811 at 2012-12-05 22:46
サットンさん
打上げの興奮が伝わってきそうです。 夫婦でビンゴに当たるなんて最高じゃないですか。 やっぱりお二方とも何か持ってますね。 何度も言いますが、宝くじ6億当たったら1%は無条件で いただけるということ忘れないでくださいね。
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mido811 at 2012-12-05 22:48
ヨシダさん
お疲れ様でした。 休憩時間に通路をうろついてたんですがお会いできなかったです。 それにしても26年ぶりに教え子さんに会えるとは・・・万九の力ですか。 年末の探偵ナイトスコープ特別番組楽しみにしてます。 速読もよろしくです。
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mido811 at 2012-12-05 22:49
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mido811 at 2012-12-05 23:05
KOBE_Mさん
はじめまして。 ご覧頂有難うございます。 ご質問の件に回答申し上げます。 私はMBSの関係者でも何でもありません。単にテノールパートで出演した者です。ご指摘の通り場内は撮影禁止と言われながらこっそり撮影していました。 ルールを遵守している方からすると不愉快な思いになられたことと思います。 関係者の方含め改めてお詫びいたします。削除すれば済むというもの ではありませんが、ご指摘の画像は削除させていただきました。 コメントにもありました堂々とアップしてもふれるコメントがない・・・ というのは、勝手な解釈ですがあの画像から当日の雰囲気を 感じていただいたと個人的には思っています。
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mido811 at 2012-12-05 23:15
DEAR Mr. M.L.Liu
Thank you for your coment.コメントありがとうございます。 This is a famous concert held in Osaka every year that a million people sing a chorus(Beethoven/Shympony number9)together. This year,conducter was Yutaka Sado.He is a friend with Mr.Tsujii.That's why was invited. Someday,please come to Osaka to sing a chorus with us!
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KOBE_M
at 2012-12-06 11:38
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こんにちは。KOBE_Mです。
コメントした日の夜に、もう指摘した画像がなくなっていて驚きました。初めて訪ねたBlogで初めてのコメントだったのに、ずいぶん 感じ悪い内容だと思われたでしょうね。 こちらの常連さんも空気読めーってかんじだと思います。 過去に何度も参加されているみたいだし、十分にご存知の上でのこと だと思ったので、あえて嫌なことを言わせていただきました。 ごめんなさい。声を張り上げて合唱団をまとめようとされている黒スーツのおねえさんやおにいさん、アンコールで涙されているスタッフさんなんかも間近に見ましたので、毎年ご苦労されてるんだなあと思ってました。有名なイベントなので、絶好のブログネタなのはよく分かりますし、同じように思われているブロガーさんは他にもたくさんおられると思われます。 でもせっかくの楽しいお祭りなのでずっと続いてくれることを 願う気持ちはみなさん同じだと思います。 これからもブログ、楽しみにしていますね。
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mido811 at 2012-12-07 00:33
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